主体的に学習に取り組む態度とは?~評価基準や評価方法~[高校受験コラム_11]

登場人物A

こんにちは。副教室長の三原です。
中学校では令和3年度から新学習指導要領が、全面実施となりました。
それに伴い、内申点の評価基準である4観点(関心・意欲・態度、思考・判断・表現、技能、知識・理解)が3観点(知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度)に変更されました。
大まかに言うと、以前の「技能」「知識・理解」が1つになり、
「関心・意欲・態度」が「主体的に学習に取り組む態度」という名称に変更されています。
今回は特に「主体的に学習に取り組む態度」について考察します。

評価基準

『各教科等への関心については従前の「関心・意欲・態度」でも重視されていましたが、「主体的に学習に取り組む態度」では、よりよく学ぼうとする意欲をもって学習に取り組もうとする態度を評価するという趣旨が改めて強調されています。「主体的に学習に取り組む態度」の評価については、①知識及び技能を習得したり、思考力、判断力、表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組を行おうとする側面と、②その粘り強い取組を行う中で、自らの学習を調整しようとする側面、という二つの側面から評価します。ノートやレポート等における記述、授業中の発言、教師による行動観察、児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に考慮する材料の一つとして用いる中で、右図の★印のような「努力を要する」状況(C)にいる児童生徒を見過ごさず、支援して、Bに引き上げることが大切です。』
 出典:岡山県総合教育センターだより「羅針盤」令和 2 年度 第7号(通算321号)

授業中の挙手・発言の数や毎回ノートをとっているか、
などだけで評価するべきでは無い
ということです。

評価方法

文部科学省の国立教育政策研究所は評価方法について学校の教師向けのハンドブックに次のように記載しています。

『具体的な評価方法としては,ノートやレポート等における記述,授業中の発言,教師による行動観察や,児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に考慮する材料のー っとして用いることなどが考えられます。その際,各教科等の特質に応じて,児童生徒の発達の段階や一 人一人の個性を十分に考慮しながら,「知識・ 技能」や「思考・ 判断 ・ 表現」の観点の状況を踏まえた上で,評価を行う必要があります。』
出典:ハンドブック – 国立教育政策研究所

つまり宿題のワークで単純に測るのではなく、レポートの記述など様々なもの要素から「粘り強い取り組み」「学習の調整」をしようとしているかを評価するということです。
実際、今年度の中学校では、レポートの課題が出されています。内容は2次方程式の解き方・考え方や黄金比について、今年の上半期の出来事についてまとめる等、多岐にわたります。そして最大の特徴は「内容の指定がほとんど無い」ことです。非常に自由に書けるので、かえって書きづらくなって居います。
当然生徒はレポートを書くのも初めてなので、「何を書けばいいかわからない。」という戸惑いの声をよく聞きます。
中学校の先生方もレポート課題を課すのはおそらく初めてなので、生徒と教師がお互いにまだ探り探りの状態だという印象を受けます。

レポート書き方講座

トライプラス田中・西古松・岡山今校では「レポートの書き方を教えてほしい」という生徒たちの声に応えるべく
「レポートの書き方講座」を実施しています。
レポートを書くために必要な文章の型や具体的に何が書けるのかということを教えます。
今後も定期的に実施する予定です。興味のある方はぜひお問い合わせください。
  

 

最後に

「主体的」「自主的」この2つは似た意味の言葉ですが、「自主的」は、他人の干渉を受けずに自分から行動するさま。「主体的」は自らの意志や判断に基づいて自らの責任で行動するさまです。
自分が学習をより深めていくには何をどのようにしていけば良いか、自ら判断し責任を持って取り組んでいきましょう。